消防隊用防護服国際基準ISO11613内容


1.ISO (国際標準化機構)の概要
 
ISO (国際標準化機構)は各国の標準化団体 (ISO会員団体) の世界連合体です。
  国際基準作成作業は通常、ISOの技術委員会によって行われ、消防隊用防護服
  の国際基準 ISO11613は技術委員会 ISO/TC94、人的安全ー防護服と装備、小
  委員会SC13、防護服によって作成されました。

2. ISO11613の概要
  
ISO11613国際基準の目的は消火活動において怪我を防止するために設計された
  防護服の最低性能要件を規定するものです。
  日本の対応は1981年消防庁の要請により「耐熱防護服等基準検討委員会」が発足
  し1989年にISO/TC94/SC13/WG4作業部会を発足させ消防隊用防護服の規格を
  検討しはじめ今日に至ってます。

3. 消防隊用防護服の要求特性 (アプローチA欧州法)
  
本国際基準は防護服の一般的デザインと使用される素材の最低性能水準及びそ
   れを測定するための試験方法が定められています。
   そのデザインと素材能力の代表的要求は下記の通りです。
  
  T 輪郭
     @ 頭部、手及び足部を除き、消防士の上下胴体、頚部、腕部及び脚部を防護
       するもの。
     A 単一の外衣または、上衣とズボンからなるツーピースで上下の重なり部分が
       30cm以上あるもの。
     B 外衣と内衣が一緒に着用するように設計されたもの。
     C 上半身がアプローチAの性能要件を満たす衣服によって保護されるもの。
  
   U 基本安全性要求特性
     @ 炎に対する抵抗 (表面着火)
        ・ 残炎、残燼時間が2秒以下。
     A 熱伝達(炎にさらす) ISO9151試験
        ・ 防火服内部が24度上昇するまで13秒以上必要。
        ・ 12度上昇してから24度上昇するまで4秒以上必要。
     B 熱伝達(放射熱暴露) ISO6942試験
        ・ 防火服内部が24度上昇するまで22秒以上必要。
        ・ 12度上昇してから24度上昇するまで6秒以上必要。
     C 放射熱にさらされた際の素材の残留強度
        ・ 上記放射熱の熱伝達試験をした後の生地の引張り強力が450N以上必
          要。
     D 耐熱性
        ・  180度で5分間熱したあとに融解、滴下、発火がなく収縮が5%以下。
     E 引張り強度
        ・  450N以上
     F 引裂強度
        ・  25N以上
     G 撥水性
        ・  外衣素材が4級以上
     H 洗濯時寸法安定性
        ・  洗濯5回後の収縮が3%以内。
     I 液体化学物質浸透耐性
        ・  80%以上の流下が必要で、最内側層へ浸透してはいけない。

   V デザインの要求特性
     @ 複合素材で構成
        ・ 防護服は外層、防水層及び断熱層の複合素材から構成されるものとす
          る。
     A 防水層と断熱層が添付されたもので構成。
         ・ 防護服は防水層と断熱層を外層に固着する手段わ有するものとする。
      B ファスナーの使用
        ・ 安定して完全な防水と断熱を提供できるような方法で作成され、開閉部
          は確実に閉鎖できるファスナーが使用されたものとする。
     C 反射布の大きさと範囲の指定。
        ・ 幅が50mm以上有るもので反射面と蛍光面と両面を持つものを使用す
          る。
     D ラベル表示の義務
        ・ 指定された大きさのラベルに指定された項目を肉眼で明確に読めるラ
          ベルが縫い付けてあるものとする。